空を見れば明日がくる。
「朱里(あかり)も探しているねん!」
「そうなの?」
てかこの子誰?
見た事ない顔だな〜。
「あ!私、朱里。朱里って呼んで!名前は?」
「愛心。私も愛心でいいよ!」
明るい笑顔で聞いてくる朱里に
私も自己紹介した。
「よろしく!愛心、4組だよね?私も4組だよ!」
「そうなの?同じクラスだね!」
この子よく話すな…笑
しかもちょっと早口…。
何も悪い事していない朱里になぜか
少し苛立ちを感じる私。
「ねぇちょっと野球部見に行かない?」
「野球部ー?いいよ!」
私達は野球部が練習してるであろう
野球場に向かった。
「ねぇ愛心〜大丈夫かなー?こっち来ても…。」
「大丈夫じゃない?分からないけど。」
確かにちょっと不安になってきた。
先生いないし…生徒もいない...。
「「わぁ!」」
野球場に着くと練習はまだしてなくて
みんな着替えていた。
慌てて私と朱里は引き戻す。
「び…びっくりした〜!」
「愛心、戻ろ!」
「だね。これじゃ見れないしね。」
なんかショック…。
ちょっと見たかったな…。
って野球のルール分からないけどさ。
「あ!愛心。保護者いの人いるよ!
もしかしたらお母さんいるんじゃない?」
朱里の指さす方向を見ると保護者の人が
たくさん体育館から出てくる。
「ほんとだ!…あ、いたわ。」
私はすぐにお母さん達を見つける。
朱里はまだ見つかってなさそう。
「お母さん!ねぇまだ終わらない?」
「愛心!もう終わったよ〜。」
疲れきったように言うお母さん。
何の話してたんだろ笑
「そうなの?あ、朱里お母さん見つかった?」
「それがまだなんだよね。あ!先帰っても
大丈夫だよ!」
「そう?じゃあ先帰るね!また明日!」
「また明日〜!」
笑顔で手を振る朱里に手を振り返して
私は家に帰った。