Cronus Link(クロノス リンク)
ピーッ、ピーッ!
「!!」
突然の警報音に、あたしたちは顔を見合わせた。
「まずいな、バレたみたいだ」
「タ、タスクっ………」
不安で、タスクにしがみついてしまう。
この先、どうなっちゃうんだろう。
あたしがここにいた理由も、未来にいる理由も分からないのに…。
元の場所に帰れるの??
「朱里、俺が守ってやっから、心配しなさんな」
「タスク……」
「せっかくべっぴんさんなんだ、笑ってくれよ」
タスクは、まるで太陽のように笑う。
大丈夫……。
この人は、あたしを助けてくれる。信じても良い人だ。
「うん、ありがとうタスク」
あたしは、ぎこちなくではあるが、笑った。
すると、タスクは一瞬息を詰まらせる。
あれ??タスク、どうしたんだろう??
「朱里、それは反則だな。可愛いすぎる!」
「なっ!!」
何を言い出すの!?
タスクは、照れながらハニカむ。
「よし、それじゃあ、ひとっ走りするか!」
「え!?タスク、このまま走るの??」
「おーう!!」
そう言って、タスクはあたしを抱えたまま全力ダッシュする。
すごいっ!!
人を抱えたまま、こんなに早く走れるもの!?