A
それでもしばらく微動だにしないでいると、しびれをきらしたのか、澪が小走りで教室を出ていく足音がした。
そう、私はまた独りぼっちになってしまったのだ。
「やっぱ、澪も離れてっちゃったな・・・」
当たり前だ。
こんな私と一緒にいたって楽しいはずがないもの。
気も遣えないし、流行りの服や曲さえ知らない。
澪が私と合うわけがなかった。
きっと、ちょっとした好奇心で私と一緒にいたに違いない。
私が、変だから。