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4.覚醒−カクセイ−
澪は、聞かなかった。
どんな夢を見たのかと。
私は澪の性格なら絶対聞いてくると思ったから、身構えていたのに。
澪が話していたのは他愛のないことばかり。
よく考えてみると、最初からそうだったような気がする。
あの後、学校をでて、いつもの帰り道を澪とあるいた。
今の学校に入ったのは、家から歩いて通える距離だったから、と言っても過言ではないだろう。
澪は少し遠いようだが、健康のために歩いているという。
・・・ほんとかどうかはわからないけど。
健康に真面目な澪と別れて、私は家路についた。
そこでふと、思ったのだ。
澪は、確かにいつも楽しい話か、あまり内容の無い話ばかりをしている。
自分の家庭の話とか、家がどの辺とか、そーゆーの話していた記憶は、ない。
まぁ、私はほとんど相づちを打つくらいだったんだけど。