A
2.学校−ガッコウ−
「じゃ、また放課後♪」
学校につき、澪はそれだけいうとさっさと行ってしまった。
寂しく思いつつ、少しだけ安堵した息を漏らす。
これで私に干渉してくる輩はいなくなったわけだ。
人と交流するのは苦手だ。
みんなが私の事をキライなんじゃないかと、どうしても思ってしまう。
澪も例外ではなかった。
だけど彼女は自ら私に寄ってくるのだ。
いくら冷たくしても、笑ってくっついてくる。
一人で苦笑しながら教室に入ろうとしたとき、ふとなにか違和感を感じて廊下を見渡した。
朝に感じた違和感と同じだ。
そして、私の目に止まった視線の先には楽しそうに話す一人の男子がいた。