もっと、キスして
桐谷龍青
1度家に帰って少し仮眠。
5時からのバイトにあわせて支度をし始める。
ケータイを見ると着信があった。
同じバイト先の友達からの連絡だった。何かあったのかな。
とにかく急いでバイトに向かうことにする。
「いらしゃいま…凛!おっはー」
「おはよう楓。ごめんね電話気づかなくて。」
浅野楓(アサノ カエデ)。中学の頃夜遊びで仲良くなった友達だ。
面倒見が良くて、いつも私のことを気にかけてくれる。
「いやいや、いいよ。
今日蓮休みらしいから2人だよ~って話したかっただけだし!」
「蓮休みなの?」
「風邪ひいたんだって~御見舞行ってあげなよっ?」
「行かないし。」
黒須蓮(クロス レン)。
ちょっとツンデレな幼なじみ。
根は優しい人で、小さい頃よくその優しさに甘えていた。
「凛じゃん。来てたなら挨拶しろよ~」
寂しそうに口を尖らせていってるのはここの店長。
「ごめんねしのみんっ。」
「許す。いつまでもレジんとこで突っ立ってるのやめろ~
凛はさっさと着替えて店の掃除しろ」
店長なのにしのみんって呼んでくれていいからとか言ってタメ口まで許してくれた人。
私がお金に困ってるの知っててみんなに内緒で時給高くしてくれてる。