もっと、キスして

愛しい人、大切な人




あれからまた二週間。


今日はみんなで海に行くことを約束してた日。


水着は先週ちのと一緒に新調した。



やっぱり肌の露出は控えたかったし、


海とかプールとか言ったこともないからどんなものを買えばいいのか分からなくて、



ふつうにビキニも買ったけど、


その上から切れる水着用のワンピースも一緒に買った。



昨日の夜龍青から電話があって、


10時くらいに家の外にいろ、と言われた。



「化粧品もった、着替えもった、ワンピースもタオルもあるし、


日焼け止めも持った!


これくらい…だよね。」



あとは財布とケータイがあれば何か忘れてたとしても、


まあカバーできるだろう。



「やば…!もう55分!」


まあまだ5分前だし、さすがにいないか、


そう思って玄関を開けると、


「5分前行動か…

まあ優秀だな。」



そうどや顔でバイクを止めて待っている龍青がいた。



「え、早すぎ。


私が時間より早めにでるって珍しいことなんだけど。」



「好きな女待たせてどうすんだよ。


早めに来るに決まってんだろ。」



「っ…反応しずらいからやめて。」



あの告白の返事はまだしていない。



しなきゃいけないのは分かってるけど。



好意を持ってくれてる龍青に甘えているのかもしれない。



「なんでだよ。


返事待ってやってんだからそれくらい好きにさせろ。」



たしかに。


立場的に弱いのは私か。



「はいはい。」



今日の迎えも、一回は断ってわたしが龍青の家に行くって言ったんだけど、


好きな女を迎えに行くのは当然だみたいなこと言って聞かなかった。




「早くしろ。もうみんな集合してるらしいぞ。」


「えっ、そうなの?ごめん。」


「篠宮と大貴は泊まりだったらしいし、


泰成も一時間間違えてただけみたいだからあんま気にすんな。」



それでも急いで龍青のバイクに乗って、集合場所まで向かった。


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