もっと、キスして


「絡むなばか。

凛来い。母さんの相手してたら寝れねえぞお前。」


「え、」


「ふふ〜っ。あとで飲み物持っていくわ〜っ。」


大貴に背中を押されて廊下へ。


「可愛いお母さんだね。」


「引くかと思ってた。」


「え〜?なんで。憧れるよ、そういうの。」


「そういうのって?」


「あーえっと。仲いい家族とか。

うちんとこほんと普通だから。あんま会話もないし。」



いつも自分で墓穴掘るんだから馬鹿だよね私って。



「…あんな奴の相手でいいならしに来てやってよ、いつでも。」


大貴は静かにつぶやくと部屋のドアをあける。


「凛ってば美幸んに絡まれてたんでしょ〜。」


「普通に話してただけだけどね。楽しかったよ。」



その部屋にはもう龍青と泰成とちのがいた。


「凛オシャレ〜…。」


「何言ってんの。好きなブランド一緒のくせに。」


私がそう言って笑うと、泰成がすぐ食いついてきて。


「そうなの?」


それからしばらく、私たちが仲良くなった過程を話してた。


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