輪廻屋物語
人より長い長い時間を過ごさなければならない事。


自分の運命は見れない。


そして、神によって引き合わされたものしか、深い仲になれない事。


人に自分の事、名前以外いっちゃいけない事。


そして、その魂が輪廻屋としての資格を無くすまで、前世の記憶を全て憶えたまま、生まれ変わり、また輪廻屋にならないといけない事。

どうやら俺の前の輪廻屋が、してはいけない事をして、輪廻屋としての資格をなくしたらしい。



そして、俺に回ってきたらしい。


それからは、輪廻屋としてずっとやってきた。


だから小さい頃からトモダチは居ても、親友はいなかった。


両親とも、縁を切った。

二人は、泣いてくれた。父と母は、


「お前には、俺たちには言えないものがあるんだな。俺たちはお前を救ってやれなかった。だからお前のする事に反対はできない。」

そう言って俺の背中を押してくれたんだ。

水「ふぅー。」


煙管を吸い、息を吐き出すと無性に落ち着いた。


今時煙管?と思うかもしれないが、俺は煙草よりも煙管の方が好きだ。

「水朱鷺・・・水朱鷺・・・お前を運命の相手の元に送る。」



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