初 恋
体 育 祭
5月の体育祭。

少し日差しが強く、暑いくらいだった。

種目がどんどん過ぎていき

最後のクラス対抗リレー。

私も彼もクラスの代表だった。

女子も男子も一緒のチームで走り、

女子が走ったあとに男子が走った。

私は2走者目。

バトンを渡された時、2位だった。

1走者目は競り合いが激しい中

2位という順位でバトンを繋いでくれた。

順位を抜かされるわけにはいかない。

むしろ1位になってバトンを繋ぎたい。

そう思って夢中で走った。



抜かせたのだ。

順位は1位。すごく嬉しかった。

コート内に戻ると好きな彼。



「足速いな!
   抜かしてくれてありがと!」



彼から話しかけてもらった最初の言葉。

すごく嬉しかった。

それからも私のクラスは1位をたもち、

そのままゴールした。

クラスみんなでぴょんぴょん喜んだ。

そのとき一瞬、彼と目が合った。

彼はニコっとして笑いかけてくれた。

私も彼を見てそっと微笑んだ。



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