幼なじみって難しい






なんで、私は変わったのかな……

もう遅い後悔が募る。





気が付いたら目の前に教室のドア

どうやって歩き出したのか、

ここまで来たのかはさっぱり。



ガラッ



「あ、おはー」


「おはよ」


親友の 橘 南波 Tachibana Nanami。

名前が似てる、って小学校三年生のときからの仲良しで、席も前後ろ。

私の席は窓側の一番後ろ。

それも左側

南波は私の前。



南波「ねぇね、南海知ってる?」


「知らないわ」


南波「そっかそっか。ておい」


「嘘、なに?」


南波「ハァ……(呆れ)えとね、今日文化祭の出し物決めるよね?」


「うん」



そう、今年もやってきた春の文化祭。

毎年五月に行われている行事でみんなが楽しみにしてる。

今日の五時間目の授業で出し物を決める。



南波「それでさ、南海はどんな出し物やりたいかなーと思って」


「んー……コスプレカフェ?(笑)」


南波「いいじゃーん!!(笑)」


「でしょ」


南波「うんうん。それで、南海はなににコスプレすんのよ〜」


「うーん、なににしようかなー…って、決まった訳でもないのに(笑)」


南波「そうだったそうだった(笑)」


「なにしてるのよ(笑)」


南波「えへへっ(笑)」


「なんの話ー」



この声の高さ

知ってる。

アイツだ…………

彩翔………。



南波「んとねー、南海と文化祭の出し物なにがいいかって話し合ってた〜」



南波は私が彩翔に避けられてることを知ってる

だからいつも代わりに話してくれる。

彩翔もいつも満足してる

結局は話の内容。



彩翔「南海はなにがいいの?」





え………?

わた、私……?



「んー?コスプレカフェかな、メイドさんとか誰かに着せたい(笑)」


南波「うわ性悪ねー(笑)」


「誰に似たんだろ」


南波「おいらだ☆」


「ですよね(笑)」


彩翔「南海も着んの?」
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