桜道【実話】
第十一章

お守り

ピンポーン!!



ドアホンの音がした。



【ぅん?鳴ってる…

もう朝?…あっ…雛!】



あたしは

こたつの中で目覚めた。



昨日はいっぱい泣いた。



いっぱい

いっぱい泣いて

すべてを忘れようとした。



ピンポーン!!



《は~い!》



【お守り買ってくれたっ

て言ってた…もしかして

拓ちゃんも一緒かな?】



《今開けるね~》



ガチャ!!



【ビクッ!!!】



『よっ!』



【えっ?なんで??

どうして…ドクン…ドクン】



あたしの

目の前にナオがいる。



笑顔のナオがいる。




ナオがパンパンに

膨らんだコンビニの袋を

提げて現れた――――






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