桜道【実話】

第十三章

家出

テーブルには

あたしの食事だけが

置いてあった｡



両親は

背を向けてソファーに

座っていた｡



【カチン！！】



《ねー逢うな！って

どーゆー事よ？》



両親は振り返りもしない｡



あたしを

完全に無視していた｡



《ねー聞いてんの？！》



あたしはイライラして

大きな声を出した｡



お父さんは立ち上がり

テーブルに座った｡



（早く食べろ！）


《聞いてんじゃんよ！

何で逢うなって言ったの

よ？》


（当たり前だろ！

あんな奴とは別れろ！）



お父さんは大声で怒鳴る｡



《はっ？なに別れろって

何で指図されなきゃなん

ないの！》


（お前は、まだ未成年じ

ゃないか！親の言うこと

聞くのは当然だ！）


《当然？

そんなのおかしいよ？

お父さんの言いなりなん

かならないから！！

あたし別れないから！》


（お前は！！

こんな事になってまだ

分かんないのか？！！）


《分かんないのは

お父さんだよ！

もういい！！！》




あたしは

家を飛び出した――――