桜道【実話】
『俺、また仕事だから

そろそろ行くか!』


《…うん》


あたしはナオともっと

一緒に居たかった。



『明日、何食べたいか

考えときな?!』



【ドキッ!!】



ナオの左手があたしの

右手を握る。



【ぁぁ…熱い】



ナオはあたしを嬉しく

させてくれる。


ずっと手を握られるのが

こんなに幸せな気持ちに

なるなんて…


あたしの心が満たされて

いくようだ。



【あれっ??】



ミラー越し、後部座席に

映ったぬいぐるみ。


他にも小物の山があった。



『どした?

あ~あれ前の彼女の!

捨てようと思って!』


ナオの冷たい口調。



そんな簡単に人の気持ち

は変わるのか?




ナオにとって彼女とは

どんな存在

なのだろうか――――




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