桜道【実話】
《あっこの辺でいいよ!

あんまり近くだと皆に

見られちゃうから~》


『そうだな!じゃあー

俺ここで

待ってるからさ~』


《え?ここでずっと?》


『あぁ~ここにいるよ』


【キュン!】


ナオの言葉が優しかった。



《あたし

そろそろ行くね…》


離れるのが寂しくなった。


『おっ~タバサ

行ってこい!』


繋いでいた、ふたりの手

がほどけていく。



《バイバイ~》


『じゃあな!!』




【ビクッ…ほんとに

捨てちゃったの?】




ナオの車の後部座席に

あった、ぬいぐるみが

無くなっていた。




ナオに…いつか

好きな子が出来たら

あたしも

一方的に別れを告げられ

るのだろうか――――



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