桜道【実話】
《ぅ…歌は?》


あたしから話しかけない

と拓ちゃんは話さない。


「歌?いいや…」


また会話が途切れる。



【もう…やだ!疲れる】



まわりは大騒ぎでみんな

酔っぱらって床に座った

り転がったり大変な事に

なっていた。



【なんなの…こいつら】



あたしは驚きと共に参加

した事に後悔した。



「ねーねータバちゃん…

横の人…どんな感じ?」


雛がコソッと聞いてきた。


《無口無口!カッコいい

けど愛想ないょ…席代わ

ろうか?》


「い~よぉ!」



【もしかしたら…雛…】



雛は昔からイイ男が好き

だった。



『ここ入っちゃお~~』


あたしと雛の間に男の人

が無理やり座ってきた。



【げっ!酔っぱらい?】



『初めまして!

俺、橋本ナオ。

名前教えて?!』



【え??ドキッ!!】




拓ちゃんが横に座った時

とは違う何かを

あたしは

ナオに感じた――――





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