桜道【実話】
第八章

不安

(ピピピピピピピピッ)

大きな目覚まし音。



『タバサ起きるぞ!』


《…ぅん??》



午前1時。



いつの間にか

ふたりとも寝ていた。



ナオが

作業着に着替え始めた。



【ぁぁ…ねむい…ょ】



『行くぞ?』


《ぁっ…ぅん…》



目覚めてから3分ぐらい

で玄関を出た。



《うわっ!寒い!!》


『そうか?しかしタバサ

寝起き悪いよな?!まだ

半分寝てんだろ~?』



ナオは笑いながら

あたしの頭をなでる。



《もう起きたょ~》



狭い路地を手をつないで

駐車場へ向かう。



冬の空は星が綺麗だった。



夜の道路は驚くほど

すいている。



昼間の半分の時間で

いつもの公園に着いた。



『じゃあなタバサ!また

仕事終わったらな~』



ナオはこれから仕事だ。



《うん!バイバイ~》




車のハザードランプは

夜空の星のように

ずっとずっと

点滅していた――――






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