アメトムチ
玉置は言った。
『 俺の気持ちを分かりやすく解説してもらおうか? 』ーーーと。
けど、そんな半分嫌がらせに近い気紛れなキスに気持ちも糞もないっての!っていうのが私の解説である。
が、そんな突っ込みだけで済ませていいものかと悩んでいる内に月日は流れてしまった。
ーーーーー突っ込む事すら出来ぬまま。
「 玉置、呼んでる 」
ほら、と玲香が指差すドアの向こうには1年だろうか、小柄な可愛らしい感じの女の子。
「 だから? 」
あんな奴知らねーし、と重い腰を上げるはずもなく何故か6組の玉置は私の前の席で相変わらず涼しげに雑誌を読んでいる。