俺様男に効くクスリ
俺様の自覚?*sideイツキ
しばらく泣いてから
一花はオレを見上げた。
「…なんでいっちゃんは、いつもあたしを助けてくれるの?」
「え。な…んでって……」
またこぼれてきそうな涙を
必死に我慢する。
もともと小せぇのに
震える肩はいつもよりもっと低く感じた。
でも……
「いっちゃん…」
言えねぇ。
絶対言えるわけねー…っ!
なんで他の奴らは、簡単にそういうことが言えるんだっ。
< 1 / 35 >