俺様男に効くクスリ
俺様男に効くクスリ
何だこのドリンクは。
「『素直にナレール』…て、オレをバカにしてんのかお前らは」
「だってイッチーは相当な頑固者だから、クスリの手を借りないと素直にもなれないでしょ」
「そうそう。いい加減なんとかしとかないと、一花ちゃんが誰かのものになっちゃったり」
「ばーか。んなことあるわけねーだろ。そんなこと言ってんじゃなくて、こんなイカサマ飲料を作る暇があるなら仕事しろっての!手書きじゃねーかコレ」
「オレたちの愛情だよ、一生」
そう言って大翔が、変な瓶をずいっとオレの前に出してきた。
手作り感が満載のサワー飲料。
仲がいいのは結構だけど、その2倍になる力を他の部分に回しやがれ!
とか言いながら、結局それを飲んでやるオレは意外と素直だと思う。
たまには奴らの遊びにも付き合ってやらねーとな。
「なんだ?説明までご丁寧に作ってんのか。暇だな、あいつら」
教室に戻って鞄をとりに行く校舎の廊下。
オレは瓶の裏にある説明を読んだ。