スイーツ男子
嫌いになれません


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「あー冷たいもん持ってねぇ?」


「え?あっ。どぞ。」
私はカバンの中から水筒をだし、廣田くんに渡した。

春から夏へ、梅雨という存在はどこへやら…
急激に気温は高くなり、夏に突入した。


暑くて、死にそう。
というか…とろけそう。

自分がチョコレートになっている気分で、
デロンデロンに溶けて、元の形に戻れないくらい…

こんな暑さにまだ順応できない私たちは、
喋る気力さえも失う。

「はぁ。生き返った…。」

廣田くんは私の水筒に入った麦茶を飲み私に渡した。

かるっ

水筒の中身を見ると、
半分以上飲んでるし!!

もーーー!
まだ朝なのに…
つめたいむぎちゃーーーかえせーーー


隣で歩く廣田くんを睨みつけてみたものの、
気にせずに歩いている…


もー!


暑いせいでイライラして、
つい声に出てしまいそうになったが、
あかん!

暑さにやられて荒々しいのは廣田くんもおんなじで…私の文句に対し
百倍返しくらいそうで…

気をつけねば…
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