スイーツ男子

教室に戻ると机を並べて、
勉強をし始めていた。

「隼人!きたきたーー!まじ頼むって学年トップ!」

はっ。里菜ちゃんが廣田くんをみて
固まってる…

里菜ちゃんが小声で
「ちょっとまさか湊と廣田くんって
仲良いの?」って聞いてきたんだけど…

仲良いって言われると
別にそんなことはありません。

そもそも、
私、廣田くんのこと苦手で避けてたもんね。
そりゃ驚きますよね。

さっさっ!それよりも勉強!っと!
えっとー…
「さてと、何から勉強したら良いんだろ…」

「あんた…
勉強の仕方を小学校から
やり直した方がいいな」

はっ。毒舌。
里菜ちゃんまで固まってるし…

「え?なに?あんなキャラなの?
廣田くんって」

里菜ちゃんが小声で言ったので、
大きく頷くと、
それを見ていた廣田くんが、
ジロッと睨んできた…


ヒョエエええー怖すぎでございます!
やっぱ誘うんじゃなかったかもです!


「…すっすみません」

大きくため息をつく廣田くんに
真田くんがまあまぁっと言ってなだめている。

ううう。真田くんナイスフォロー!


「ほら?これ解いてみろ」

えっ。数学の教科書に載っている問題を
指差している。

なになに?…なっ!因数分解?

むっ無理です!

「無理って顔してねぇで、ほらここ読め」

ううう。怖いですってだからー。
いやいや。
そうはいってらんないんだけど!
赤点を阻止せねばならないのです!

教科書を読むと、
あれ?
もしかしてこの問題解けるかもしれない!

スラスラ。

「出来た!!!!」

「ん?よし。次これ!」

はっ!厳しいです!廣田先生!!!
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