特別課外刑事部 -五人の刑事-
「胡桃、お前はまだ高校生だから知らないと思うがアルカナがいる場所はホテルだ」
「ホテルっていってもビジネスホテルですよね?問題ありませんよ」
天然なのか。もしくは馬鹿なのか。
繁華街にビジネスホテルがあるはずがない。
「俺が言いたいのは、ラブホテルの事だ」
リーダーの発言に一瞬胡桃は固まった。そして顔を赤くした。なんという間違いをしていたのだろうか。恥ずかしい。
「ら、ラブホテルって男と女がイチャイチャするような」
「落ち着きなさい、胡桃」
「はい、落ち着きました。菜々子さん。でも私行きますからね。お留守番は嫌です」
「お前はまだ学生だろ?」
「秀星くんこそ、未成年でしょう」
本来なら胡桃を置いていこうと秀星は考えていたが自分も未成年のため、何も言えなくなってしまった。
それよりも、このホテルはどうやら今は使われていない。
ラブホテルにアルカナが現れたって事は…
「リーダー、愛とか恋愛に関するアルカナの可能性が高いですよね」
「胡桃の言う通りだ。廃墟になっている場所だが油断は禁物だ。一人行動はあぶないかもしれないな」
「寧ろ、男女ペアの方が危ないような気がします。どのような攻撃を仕掛けてくるかわかりません」
「菜々子の案は一理あるな。俺は康と秀星と行く。菜々子は胡桃と行動だ。いいな」
了解!!
と言い男女分かれてアルカナが現れた廃墟のホテルに向かったのだが、この作戦は何も意味はなかった。