特別課外刑事部 -五人の刑事-
青色、茜色、藍色、漆黒
青色、茜色、藍色、漆黒
時間が経つ度に変わっていく空の色
天気の良い日の空の色はこのように変わっていき今は漆黒。
月だけが唯一の光。この月光で本を読むとどれだけ気持ちが落ち着くかな。
今の胡桃は人通りの少ない夜道
スカートには拳銃
そしてリーダーから渡された警察が絞り込んでいる容疑者リスト
顔を覚えておけよ…ってクールに言われても外暗いからリストなんて見れない。
そもそも、本当に戦車のアルカナはここに現れるのかな?
戦車のアルカナって援軍・摂理・勝利・復讐って意味だから良いことない。
現場近くってだけで気味が悪い
もう一度言うが胡桃はホラーが苦手
おばけなんてないさ!
おばけなんてうそだ!
って、紛らわすしか他ない。
「でも、よりにもよって何で背が低いとか、ひ弱そうな人を狙うんだろう?」
っあ、そうか!!コンプレックスを抱いて…るわけないよね。
つまり自分より下に見える人がウザイとかそんな感じかな…。
プライドが高い人ってこと?
「…ん?」
カサッ…と音が聞こえた
カツンカツンと靴音が聞こえる
それだけじゃない。この足音は小さいけど、もし戦車のアルカナなら…
犬、だよね!!!
「…っ!!」
犬、だよね!!!何て考えてたらいつの間にか犯人は近くに来ていて
サササッ!カキンッ!!
後ろから振り下ろされる金色の杖を私は拳銃で受け止めた
「…っえ」
胡桃は驚きを隠せなかった。
受け止めた杖を流す様に下に降ろして私は彼から離れた。
「どうして…何で…」
「うおーりゃ!!!」
彼は胡桃の首元に杖を当てようとしたが私はギリギリに避けて、更に距離をあけた。
「どうしてよ。大介!!!」