特別課外刑事部 -五人の刑事-
学校から本部まで時間がかかるため携帯でタクシーを呼び胡桃は特課部の本部に向かったわけだけど…
「アルカナ反応が消えたんですか?しかも一瞬で?」
「あぁ。わざわざ早退させたのにすまない。アルカナの反応が出たが場所を把握する前に消えたんだ」
「迷惑なアルカナですね…」
学校を早退してきた意味なし。
それより今までにこう言う事があっただろうか?姿を自由自在に消せる能力持っているアルカナなら任務に苦労しそう。
「確かに反応が出てからすぐに消えたけど、何となく場所はここら辺だと僕は思うんだよ」
康はモニターで場所の位置を示してくれた。その場所に胡桃は心当たりがあり眉を寄せた。
「うわぁ、本当に面倒」
「胡桃…知ってんのか?」
「知ってるも何もないよ秀星くん。この辺って結婚式場やお偉いさんが集まるパーティー会場があるところだよ」
胡桃はそういう系はこの頃パスしてる。
その理由は、ゆっくりパーティーを楽しめるはずがないからだ。この歳にもなれば色んな人達から『うちの息子どう?』と言ってくるから。
でもバーテンさんはイケメンが意外と多かったりもする。
「アルカナの反応があった以上、行かないわけにはいけませんね」
「菜々子の言う通りだが場所が場所だ。人目のつかない場所に現れるのか会場で堂々と現れるのか。どちらにしろ気をつかう」
「その近辺を調べたところによると明日に結婚披露宴パーティーがあるらしい」
「康、どういう方々だ?」