特別課外刑事部 -五人の刑事-
秀星の言う通り、確かにマスコミ各社がいる中でアルカナが登場し誰かに同化したりなんかしたら…
特課部のメンバーは被害を防ぐために、たとえお偉いさん方でも撃たないといけない
「…………………」
そんな事できるのか?
いくらアルカナが人間に害を及ぼす存在で謎の生命体やら化け物とか世間で言われていても、そう簡単に手出しできない
だって対アルカナの弾丸に撃たれたらクリスタルになって消えていく。そんな映像…マスコミに撮らせるわけにはいかない。
検閲になるよ。
でも、一度現れて消えたアルカナってどんな攻撃をしてくるんだろうか。
会場内で現れてしまったら戦争状態になってしまう。客はパニックを起こすしアルカナは攻撃してるくしで被害が出るんじゃないかって思う。
多分リーダーもわかっている上でどうする事が一番良いのか考えたりしてるんだろう。
でも、今自分たちにできる事はない。
「今のところアルカナの反応はありませんね。一度本部に戻りませんか?リーダー」
「そうだな。みな…戻るぞ」
特課部のスーツは目立ったりする。一応特課部の警察バッチを付けている五人のスーツ集団がいると何かあるんじゃないかって街の人が勘違いしてしまうからだらだ。
「このまま、アルカナが現れなければ良いんだけどね」
「菜々子さん…」
「大人しくしていてさえくれていれば平穏な日を送れるのに…そう思わない?胡桃」
「そうですよね…」
アルカナはまだ十二体しか倒されていない。胡桃が特課部に入って二体。十年前から胡桃が入るまでに十体
残りは十体。でもアルカナが諸説通りの数しかいないならアルカナはいずれ消えていく。
アルカナが消えてしまえば特課部はもちろん無くなるだろう。
そうなると、一応お嬢様学校に通っている胡桃はお見合いをさせられるだろうから特課部は無くならないでほしいと思っていた。