特別課外刑事部 -五人の刑事-
その日に結局アルカナは現れず結婚披露宴パーティーにがやってきて見事に参加する事ができた。
念のため待機はしてたんだけど一向に反応がなく、睡眠時間は二時間しか取れなかった。
それにしても、さすがミステリー作家の結婚披露宴パーティーなことだけはある。周りには今まで城田氏が出版した本がズラリと並んでいて招待された人たちも有名な作家さんや俳優上の方々ばかり。
なんとも、まぁ、煌びやか。
「あぁ、このスーツ堅苦しい」
こういう場に慣れていない秀星はスーツ姿が辛いそうだ。特課部のスーツは動きやすい素材だけどパーティー用になると話は別だった。
「我慢してよね。それと彼氏役もしっかり頼むよ?」
「はぁ、何でオレなんだよ」
それはというと、美男美女のリーダーと菜々子さんは胡桃の叔母夫婦って設定
康は情報収集のため単独行動。昨日一瞬でもアルカナを見た人がいないか確認するため。
言葉巧みにして女性に声をかけたりするのためには単独行動の方が任務を遂行しやすい。
それで残ったのが秀星。胡桃の除け代わりに彼氏役をしてもらうことになった。
じゃないと、うちの息子をって紹介されるかもしれないし、秀星も女性に声をかけられたりしたとしても私がいれば何とかなるから一石二鳥。
この設定は仕事で参加できない母が面白半分でウキウキに考えたのだ。