特別課外刑事部 -五人の刑事-
「リーダーと菜々子と秀星くんは誘導をお願いします!私はアルカナを見つけ出します」
「駄目だ!危険すぎる」
「アルカナを倒せば揺れも火も消えます。私は特課部の役目を果たします!!」
「胡桃…」
全員が誘導係りをしていても意味がない。アルカナを倒さなければ結局は何も変わらないのだから。
《リーダー!胡桃と僕でアルカナを探し出し必ず倒します。早く誘導を!!》
通信機から聞こえる康の声にリーダーは意を決した。
「わかった。無理だとわかれば逃しても構わない。生きて必ず戻れ!!」
胡桃は会場にある荷物を預けたカウンターに行った。そしたら康はとっくにそこにいた。
「康くん。早い」
「胡桃、時間との勝負だ」
「はい!」
鞄の中から拳銃を取り出し火元であろうキッチンへと向かう
「ゴホッゴホッ…っ…何で康くんはおかしいって気付いたんですか!!」
「あまり喋るな。地震が起きて直ぐに窓を見たら外は普通だった。だからアルカナだと気付いたんだ」
という事は、外は何事もないけれど会場だけが揺れているって事になる。
ドカンッ!!!
「きゃっ!!」
どこかで爆発が起こり胡桃は壁に激突した。また、何かに引火したのかな…
「胡桃!」
「大丈夫です。これくらいの痛み…」
まだサイレンの音が聞こえない
警察も消防隊もまだだ。
もう誰かがとっくに連絡してるはずだし中継だったてされてるはずなのに。
「キッチンの扉を開けるよ」
「はい…」
こちらに火が飛んでくるかもしれない。胡桃ギュッと目を閉じながら康と息を合わせて扉を開けた
「…えっ。嘘でしょ」