特別課外刑事部 -五人の刑事-
「…気になる」
胡桃は飲み物を買いに行くことを口実に喫煙所に行ってみた。
特課部の本部があるこの地下には何でもある。自動販売機があれば喫煙所もある。
刑事が煙草を吸うって、まぁ絵としては似合うけど…っていつの刑事ドラマだ。
「胡桃?どうした?」
自動販売機の近くにある柱に隠れてるつもりだったけれどバレてしまった。
もしかして隠れるの下手?
小さいから見つかりにくいんだけどなぁ。”かくれんぼ”とか見つからない率100%だったんだけど。
…………………
ちっちゃくないよ!!
ううん、小さいわ。認めよう。
「受動喫煙OKなら入ってきなよ」
「入りません!!」
早く死にたくないんで喫煙所(喫煙室)には入ることは丁寧にお断りさせていただきます。
「……………」
「……………」
「……さっきは、ごめん」
「え?」
康からの急な謝罪に胡桃は驚いた
「僕の発言だよ。胡桃は嫌な気になったでしょ?幼馴染みのこともあるしさ」
「康くん…」
「僕はさ、リーダーみたいに正義感溢れるような性格じゃないからあんな発言したのかも」
なんだか康は泣きそうな表情で胡桃を見ていた。何かを委ねているのかわからないからこそ胡桃はキョトンとした。