特別課外刑事部 -五人の刑事-


アルカナはいずれ消える存在。

歴史に名の残るような存在なら誇りとか言えちゃうかもしれないけど


まだアルカナについてはよくわかってないんだから、誇りだ…と言われても嬉しくない。


よくアニメであるじゃん。謎の生命体と戦った英雄とか勇者とかって戦いが終わったら記憶がスポーッンと消えちゃうとかあるかもしれないじゃん。


わからないけど。


「…静かだなぁ」


学院での昼休み。


屋上に仰向けで胡桃は寝転んだ。

これを、はしたない姿と言う人もいるかもしれないけど…


今日は青い空にいくつか広がる雲


仰向けで見ると、やっぱり良いな。


変わったことはあっても変わらないこともある。その変わらない事を信じる事も大切だよなぁ。


親は何も言ってこないし。


「…通信機、鳴らないかな」


暇だ。


でも、呼び出し=アルカナ

しかも昼間。


今思うと昼間にアルカナは危険
危ない橋渡り。


特課部のみんなに会いたい気持ちがあるから鳴ってほしいんだけど嫌なような気もするし…


ちょっと…康くんと会うのは…。


べ、別に嫌いとかじゃないけど…あの日から気まずいと胡桃は勝手に感じてしまっている最低なやつです。


「…ん?………」


スカートのポケットに入れている携帯が震えている事に気づき、胡桃は携帯を取り出した。


ディスプレイには…

特別課外刑事本部!?


あれ?何で携帯?

通信機じゃなくて?


本部の電話からかけてきてる?


誰?


まぁ、いいか…何かあってやむ終えず携帯にかけてきたってことだから……って!!


何かあったの!?

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