特別課外刑事部 -五人の刑事-
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「………あれ……」
眼を覚ますと私は研究室ではない場所にいる事を理解した。
ここは、仮眠室?
「あ、良かった…眼が覚めたんだね」
「…康くん」
起き上がり周りわ見渡すと康くんが側にいてくれていて吃驚した。
どうして康くんが仮眠室に?
「胡桃ったらなかなか目を覚まさないからみんな心配してたよ?」
「…え……そんなに長く?」
「…そう……まぁ、嘘だけど」
「へ?」
「朝だよ。胡桃はアルカナとの戦いが終わった後そのまま寝ていたんだよ。脳波には異常はなかったみい。今は朝…ちょうど目覚めどき」
「康くん…」
また心配かけたと思ったのに嘘つくなんて、とんだ意地悪だ。
胡桃は頬を膨らませ康を睨む。
「はいはい可愛いだけだから怖くないよ」
「か、可愛くなんかありません!」
咄嗟に目を逸らした。
やっぱりドキドキする。
この不整脈は一体なんたんだ!!
「というか、どうして康くんが仮眠室にいるんですか?」
よく仮眠室で寝泊まりしているリーダーがいるのは納得できるけれど何故に康くん?
「そんなの決まってるだろ?」
目を逸らそうとする私の顔をしっかり掴んで、康くんは私と目を合わせた。
「胡桃が心配だからだよ」
「…康くん」
「だから僕とデートしようか」
「はい?」
何でいきなりデート??
恋愛経験値低いから意味わからない。
「僕、気付いたからさ…胡桃が好きだってことに」
「こ、康くん…」
「もちろん、今まで心配かけてきた胡桃には拒否権ないけどね」
えーーー!!!
と、叫ぼうとしたら口を塞がれた。
キ、キスー!?
こ、これって…あの日の…
愛のアルカナ以来のキスー!!
「ファーストキスも僕が奪ったみたいだし問題ないよね」
「問題ありますよー!!」
だけど、気づいた
この不整脈の意味を。
胡桃も康が好きなんだってことを。
大介の事も、もちろん好きだけど康とは違った意味で好きなんだ。
「康くん…」
「ん?」
「私も好きですよ」