お金持ちなんて大嫌い!
私たちは東棟の階段の踊り場のようなところにいた。


「私に……話ですか?」


「話ってほどのことじゃないんだけどね……結衣子ちゃん、楓とほんとに仲良いよね」


「……へ?」


九条のことかと思いきや、いきなりの桐谷の名前が挙がり、変な声が出てしまった。


「いや、別に仲は良くないっていうか……」


「いつからなの?」


「え……?」


「いつから付き合ってるの?」


「付き合って……るって!いや、私たち付き合ってなんかないですよ!全然っ全くもって!!」


私は手を横にブンブンと振って全否定。





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