お金持ちなんて大嫌い!
私はギュッと袖を脱ぎりしめ、覚悟をきめた。


「だって、わた「俺やっぱ走って帰るわ」


「…え?」


そう言ったと同時に九条は傘の中から飛び出し、バシャバシャと水たまりをの中を駆け出して行ってしまった。


どうして……



何も言わせてくれないの?



どうして……


他の人を見ている人のことを想ってしまうの?




< 153 / 181 >

この作品をシェア

pagetop