お金持ちなんて大嫌い!
すると前方から痛いくらいの視線を感じる。


「……なに?」


「いや、べ、別に……」


桐谷はすぐに視線を外し、牛ヒレ肉のソテーを切り刻んでいる。


何なの、コイツのこの変な態度……


「楓様、美味しいですわね」


辻峰のこのぶりっ子具合…


ちゃっかり桐谷の横をキープしてるし。


それでいて、私に敵意の眼差しをバシバシと向けてくる。


はぁー何なんだこれは。

< 59 / 181 >

この作品をシェア

pagetop