お金持ちなんて大嫌い!
翌日。


「あれ?」


下駄箱を開けると、ラブレターどころかいつもの上履きが見当たらない。


え、なんで?


私は辺りをキョロキョロと見渡す。


けれど、どこにもそれらしいものはなく。


ってことは……


「桐谷!!」


私は朝っぱらから廊下にたむろっている桐谷集団に向かって大声をあげた。


「あんだよ。朝っぱらからうるせーな」


「うるせーなじゃないでしょ!上履き返して!」


「あ?」


「だーかーら!上履きだってば!これ見てみなさいよ」





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