お金持ちなんて大嫌い!
「それよりこれどこに向かってんの?」


「あぁ、俺ん家」


「え?何でアンタん家に行かなきゃならないの?」


「いろいろと準備が必要なんだよ、着いたぞ」


そう言って、私が次に質問しようとしてるのをいとも簡単に遮る。


「何、ここ……」


私の前に広がるのは、見た事もないような大豪邸。

そして両脇にはメイドや執事のような人がズラッと並んで出迎えてくれている。


「行くぞ」


そう言って私の腕を引っ張る桐谷に


「ちょっと何これ。やだ、ちょっと、待ってよ!」


私は肉体的にも精神的にも全くついていけないんだけど!!



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