夢 ~愛する事を教えてくれた貴方へ~

「桜ッ!おはよ。」

花が駆け寄ってきた。

『おっはよ~』

「あれ?成松君も・・。おはよう」

あたしが成松に目を向けると。
さっきまでとは違う、もう一人の成松になっていた。

「小谷さん、おはようございます。」

なんだか笑いがこみ上げてきて、あたしは・・・

『ぶはははっはッ。
成松・・
おは、おはようございますだって・・・』

「桜!?
どうしたの、早く行かないと・・・」

『あぁ、そうだね。
ごめんごめん。
じゃ、またね。成松君~』

ヒラヒラと手を振って花と教室に向かった。

花と教室に入って、しばらくすると成松も教室に入ってきた。

"ガラッ"
音をたててドアが開いた瞬間に、成松と目があった。

すると、

「成松君、おはよう」

「あ、おはようございます。」

同じクラスの女子が成松に話しかけていた。

「敬語とか、やめてよーッ。
あたし、萌ッ!
萌って呼んでね?」

けッ。
なーにが萌だよ。勝手に燃えとけーッ!!

「あ、はい・・・」

成松は困ったように返事をしていた。


成松が席につき、HPが始まった。

なぜかあたしはイライラ・・・。
さっきから成松と萌とか言う奴は話してるし・・・。

イライラが収まらない。
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