夢 ~愛する事を教えてくれた貴方へ~


~慧SIDE~

・・・ここ2日ぐらい、蒼井の様子がおかしい。
変に俺の事避けるし・・・。

最近、俺は自分の気持ちに気付いた。
俺は、蒼井が好きだ。
あんなバカだけど、
きっと、本当は弱いんだと思う。

だから、守ってやりたいって思った。

でも、蒼井があんな様子じゃ・・・。
嫌われてるのかもしれない。

今日の朝だって、声をかけたら顔が強張っていた。
教室で声かけたって、無愛想な答えしか返ってこない。

『はあ・・・』

「成松君ッ、おはよッ」

・・・萌だ。
最近こいつは、俺にまとわりついてくる。
でも、俺は

『あぁ、おはよう』

そう答えると萌が顔を真っ赤にして言ってきた。

「あの、ね?
今日の昼休憩、あけといてくれないかなぁ?」

上目使いで聞いてくる。
きもいって・・・。
そううんざりしながらも、

『あぁ、いいよ』

なんだよ、ほんとに。

どっかいけよ。
そう目で合図する。

それに察したのか、

「それだけだから!それじゃあね。」

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