夢 ~愛する事を教えてくれた貴方へ~
「そんな事、どうでもいいだろ。
俺さ、あんたの事好きでもなんでもないから。」
そう言い放った萌は、
ここでひくわけにはいかない。とでも言うように、
「どうして?
あたしのどこがだめなの?」
「普通に、無理」
あたしは安心したかのように、
その場に座りこんだ。
すると・・
バチッ
萌と、目があった。
『やばッ』
でも、思うように体は動かなくて。
萌は・・あたしの存在に気付くと、
ニヤ、と怪しげに笑い、
ぐいッ。
「は!?」
成松の腕を引っ張り、
キスをした―――――。
「てめ、何すんだよ」
「萌は、こんなに成松君の事が好きなんだよ・・・?」
あたしの目からは、
涙が溢れ出した。
『ぅッ、ヒック・・・』
ポタポタと、足元に落ちる涙。
萌と成松の会話なんか、耳に入らなかった。
「こんな事していいと思ってるのかよ!?」
「じゃあ、どうすればいいの?」
「ふざけんな。」
「じゃあ、教えてもらおうかな。」
「あ?」
「――ね?蒼井さん・・?」