夢 ~愛する事を教えてくれた貴方へ~


~昼休憩・・・~

『んが~~。
腹減ったあああ。
花、ご飯食べよーー』

「あ、うん。
食べよう。」

あたしは椅子を引きずりながら花の机に移動する。
でも、上手く進めない。

『あ゛ーーッ、くっそッ。
おいこら、成松ッ!!
おめぇの机、邪魔だよッ』

短気のあたしは・・・キれていた・・・。

「あ、あ・・・
すみません。」

"ガタガタ"

音をたてて机を移動している。
そんな成松を無視してあたしは花のもとに。

『花~。
おまたせ~』

「別に待ってないけど・・・。」

困ったように花は笑う。

『あぁ・・・
なんかさ、成松の机が邪魔だったから遅くなったんだよー。』

「桜、声大きいよッ」

一人で焦っている花。

『別にそんなに焦る事じゃないよ。
まあ、どうでもいいから食べよッ。』

「そうだね。」

ニコッと笑って花は鞄からお弁当を取り出す。

『あたしもあたしも~~』

鞄を探る。

"ガサゴソ・・・"

『あ・・・れ?』

ちょ、待てよ。
弁当が・・・ない・・・。

『うっそだろーーー!?』

あたしの声にクラスの全員が振り返ったのは言うまでもない。

「どうしたの!?」

花が驚いた表情であたしに聞く。
< 6 / 33 >

この作品をシェア

pagetop