真夜中の訪問者
『私は過去に囚われ過ぎていたようだ。
だが、私はお嬢ちゃんの魂を奪わなければ、救われ無い。』
じゃぁ、仕方無いと思った。
「私を殺せばいいわ。
でも、棗の言った通りよ。
この世は弱肉強食。
強いものが弱いものを食い潰しているわ。
だけど、弱いからってバカにはしない方が良いわ。
火事場の馬鹿力って言葉、聞いたこと無いかしら…。
私は死なないわよ。
棗との契約が有る限り、母との約束を果たす限り…。」