真夜中の訪問者
『死神』?
そう考える私に『棗』は言い放った。
『じゃぁ、また頃合を見てきてやるよ。どっちにしろ、亜理紗は半年後に死ぬんだから。』
ムカッとした私は言い返した。
「なんで、私が死ななきゃいけないのよ。人生まだ満喫してないのに…。」
ふてくされて言う私に『棗』は言い返した。
『俺の言っていることが理解できないのか?』
私は、そのとき悟った。
今なにを言っても、馬鹿にされるだけなんだと…。
「私は後半年しか生きることはできない…」
そういうと、『棗』はうれしそうに言った。
『そう。でも、寿命が延びる方法はある。今は教えられないが…。じゃぁ、お邪魔様。次会うときは棗と呼べよ。』
そういって、帰っていた。
時計を見ると午前5時半。
太陽が昇り始め、明るくなってきだした頃だった。