真夜中の訪問者


『お願い。死にたくない!』


スパッ!


ドスッ…


刃物が降り下ろされる音と、人が倒れる音。


『さぁ、これで俺たちの仕事は終わりや。人類最期の人間を死なせたからなぁ、棗。』


あの日が俺にとっての最後の日。


あの雪の降るクリスマスイブ。


その日から世の中の均衡が保てなくなった。


時空を操る『相楽』の血筋が途絶えたため。


「そうだな。」


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