真夜中の訪問者

2.名前負け




何者が来たかいまいち判らないという顔をしながら、『亜理紗』は立っていた。


だから、俺は聞いた。



「彼方亜理紗さんのお宅ですか?」



『亜理紗』は嫌そうな顔をして言った。


『そうですが…。とりあえず、中へどうぞ…。』


そういわれれば、中に入るしかない。


まず、第一関門突破。



「では、失礼いたします。」


そういいながら、俺は入った。



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