真夜中の訪問者
「もしもし、所長。お疲れ様です。例の件の調査はどうなっています?」
【あれなぁ。そこにいる〔彼方亜理紗〕のことだ。】
「所長、あんまりですよ。あの経歴書の写真は偽造でしょう?」
【偽装って?そんなに、実物と写真と違うのか?でも、偽造したものじゃないぞ。】
「そうなんですか。偽装じゃないなら、どうして…」
【でも、人の死ぬ間際の死に写真だからなぁ。違っていても仕方ががないと思え。】
「納得しました。では、〔彼方亜理紗〕は〔彼方亜理紗〕ですね。」
【今まで『相楽』の人間を見てきているだろう。ちょっとでも重なるところがあれば、相楽の血縁者だ。】
『では、分かりました。楽しく料理しますね。』
【くれぐれも、君にしか使えないような切り札は使うなよ?じゃぁ、半年後に『相楽』の娘を迎える準備をしよう。丁重に扱うんだよ】
「分かってますよ。では。」