真夜中の訪問者





30分後、鏡を見ている自分がいた。




サラサラのストレートヘアをコテで緩くカールさせて、綺麗な螺旋を描く。




前髪は眉毛が隠れるような長さで切り揃えられていた。




イメージ的にはフランス人形みたいな髪型。





色素が薄く、元々茶髪に近い髪質に、弥景さんはカラーリングは必要ないと宣言した。





『やっぱしイメージ通りやわぁ。気どらないお嬢様風な感じ。どっちかって言ったら一匹狼で、相手にせんとってって感じてるような。』



「それ褒めてるんですか?貶してるんですか?」



『褒めてるんよ?あたしが作り出したのはお嬢様の様な風貌、元々の雰囲気は亜理紗ちゃんが作り出してるもの。』



「でも、服がない。」



『どんな生活してるん?まぁ、プライバシーやし、聞かへんけど。服は何にでも合うよ。だから大丈夫。でもなにかあったら私に言い。協力出来ると思うから。』




「ありがとうございます。弥景さん。」






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