真夜中の訪問者
今日も亜璃子さんの元へ行こうとした
でも、その瞬間、視界がぐるりと変わった。
『棗~。学校遅れるわよ。』
なぜか、俺は綺麗に整頓された部屋にいた。
しかも、制服を着ている
「今から行く。」
とりあえず返事する。
『早くしないと、母さん、仕事に行っちゃうわよ。』
聞き覚えのある声が、鼓膜を響かせる。
思った通りの言葉を口に出す。
「姉さん、分かったよ。まだ7時じゃん。」
『仕方ないわよ。ふふふ。だって…』