Polaris

『ストーカーって……凄い言われよう』

「でも、本当のことじゃない。イツキが次から次へと当ててくるから」

『じゃあ、キョンキョンも想像してみてよ。これ意外と当たるからさ』

「え? え、っと……」


ゆっくり瞼を閉じ、想像してみる。


イツキって、どんな顔で、今はどんな表情をしていて、どんな声で話すんだろう。

そんな風に思った事は何度もある。だけど、イツキという人間を具体的に想像した事はなかった。だから、急に想像しろと言われてもよく分からない。


「髪は黒色……だと、思う」


必死に想像し、頭の中に描きだしたイツキの髪の色。

サラリーマンなんだし、話し方とかノリは軽そうだけど、意外と髪の毛は黒色で好青年なのかなー……なんて思った。

しかし、そんな風に必死に想像したはいいけれど、画面の向こうからは『はい、ざんねーん。茶色でしたー!』と、明るい聞こえる。

残念ながら、いきなりアウトらしい。

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