年の差400歳?!
「幸村さん?」
目の前には幸村さんがさっきまで持っていたあの鏡が落ちている。
まさか…。
「うそだよね?幸村さん!」
私は狭いアパートを必死に見回して何度もその名を呼ぶ。

ガチャっ。
慌てて飛び出す。
もしかしたら外に出たんじゃないかって、あるはずもないことをあってほしいと必死に祈る。
「幸村さん!」
カラスがゴミを漁る音だけが響く。
朝の駐車場はいつもより静かに感じた。
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