朱
一章 目醒め
――忘れられない、色がある
「…違う…違う」
僕は今日も探し続ける。
「…違う。僕が…見たいのはこんな…色じゃない。僕が探してる色じゃ…ない。」
明日も明後日も
その色が見つかるまでずっと。
「…今日も…見つからなかった…。」
色白な肌に、綺麗な黒のロングヘアー。
スラリと伸びた脚が素敵で、
世界中の誰よりも
可憐で
儚くて
美しい
お母さん
の
血 の 色